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南教経胡同 ユダヤ人街と天主堂

南教経胡同 開封ユダヤ人街
北宋時代、今から1000年以上前 ユダヤ人が宗教迫害を逃れるために
ヨーロッパから中央アジアシルクロードを通り、世界一の都だった
開封にやってきました。当時の皇帝から許可を経て定住した場所です。

ユダヤ人たちは 独自のコミニティを築きながら地域に根付きました。
のちに自分達で資金を調達してシナゴーグ建設しました。
シナゴーグユダヤ教会。開封ではイスラム風に「清真寺」とよばれた)
繁栄期には数千人を超える規模の共同体になっていましたが
度重なると黄河の氾濫で教会は何度も被災、破壊 とくに清の大洪水では
壊滅的な被害を受けました。※開封ユダヤ教の歴史を1489年に記した
シナゴーグの記録、重建清真寺記碑が開封博物館に保存されています。

長い年月が経ち 聖職者も殆んどいなくなり漢民族と同化が進みました
次第にユダヤ人としてのアイデンティティが 薄れていきました。
現在時点で、南教経胡同に残っているユダヤ人の末裔は僅だそうです。
歴史を語れる人が少なくなってきました。

南教経胡同は老朽化が進み、近郊の新興住宅地へ引越しする人が
多いそうです。地域全体のインフラ補修、改修工事がはじまりました。
ユダヤ民族を象徴するダビデの星 案内板は 今は外されています。

かれらが この胡同に戻るのかはわかりません。いま残っている人の
多くは古くからこの地に住むイスラム教徒たちです。また彼らも

遥か昔にアラブから渡ってきた祖先を持つ人が 少なくありません。

ちょうどラマダンの時期だったので 説教が書いてありました。

南教経胡同清真寺 ユダヤ人街の真中にある寺です。
有意義に楽しく過ごすラマダン 大らかな宗教観ですね。

胡同では犬がたくさん飼われていました。
イスラム教は犬は不浄とされていますが ここでは違います

犬が側溝に落ちた!すぐに助けにきてくれた男性 

彼もまたイスラム教徒 古来から南教経胡同には漢民族ユダヤ教徒
イスラム教徒が共存、偉大なる古都は異教徒、異文化に寛大でした。

胡同で会う人 やさしいお顔には 歩んだ歴史が刻まれています。

・・此処に 遥か彼方から中国にたどり着いた人達がいた・・
彫りの深いお顔に いにしえのルーツを感じました。

  河南省開封市にユダヤ人コミュニティがあったことを
   教えていただいた・・ブー太郎さん 行って来ました!


宗教が交差した 古都・開封
開封は 清真女寺(女性専用モスク)が世界で初めてできた場所です。

異文化を受け入れ 開放的で大らか 心の門を閉ざしません

天主教河南總修院大修院 創建1930年 キリスト教の施設 開封東郊外

開封でのキリスト教の歴史は明代に台湾から伝わり清代に大きく発展
宣教師は病に苦しむ信者のため医者の知識をもち治療しながら布教した

ここは宗教、医学の両方を勉強し 聖職者を育成する学校でした。
優秀なものは神父になり河南省キリスト教発展の礎になりました。

大きな中庭は 戦火や黄河決壊事件の時に難民が押し寄せました。
文革で廃校になり、沢山の命を守った庭は いまは畑になっていました。